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『本の立ち話』小沢信男 (西田書店11/3)を読む

 著者の一時代に対する追悼を含めた短編エッセー集。
背景には<新日本文学>VS<人民文学>という非生産的な論争も潜んでいる頃からその後、それ等には触れずに多くの知友、あるいはマスコミにも華々しく登場しなくなった過去の作家への鎮魂歌となっている。
 例えば「荷風東へ行く」「長谷川四郎を読みなおす」「花田清輝という人がいた」「菅原克己全詩集由来記」「貨物船が往く-辻征夫よ」等々。
 そして昭和一桁生まれが抱く郷愁の、小沢昭一「あたく史外伝」評。また橋本夢道の俳句幾つか。
読み来たり読み去り、正に<ある一時代>を回想するパノラマとも見える。(16/8)
▶出版社より
<目次>
頂門の一針
荷風東へ行く
片手斬り挿話
エレヴァンの坂道で
佐多稲子』を読む
VIKINGクラブの師弟
壺中天―なごや豆本亀山巌
長谷川四郎を読みなおす
花田清輝という人がいた
畳の時代から椅子の時代へ〔ほか〕